前庭の機能不全による症状

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1.めまい
2.平衡障害
3.浮遊感
4.過緊張

前庭システムは加齢に伴いどんどん機能低下していく
・60歳以上は前庭神経核の神経細胞の約20%が減少しているされている。
・70歳以上になると半規管の有毛細胞も約40%減少しているされている。
・耳石器の有毛細胞も約25%減少しているとされている。

前庭システムが低下した高齢者の特徴
・転倒が多くなる。
・骨折や頭を打つ恐れがある。

前庭システムを鍛える必要がある方
・高齢者の方
・脳震盪があった方
・突発性のめまいがあった方
・バランスを取りづらいという方

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前庭システムに問題がある方の特徴
・視覚に頼ることが多くなる
・何かをじっと見ている
・視覚的な緊張が見られる

Red Flags

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このような症状がある場合はいったん病院に行ってもらう。
前庭だけでなく、中枢神経系・何かしら深い感染症・内臓器の問題を考える。
一度メディカルな領域に促し、問題が無ければトレーニングに入るというのが大切。

めまい

・平衡感覚は内耳からの前庭感覚、眼からの視覚、足からの深部感覚、そしてそれらを統合する中枢神経系によって成り立っている。
・めまいはこれらの感覚間のミスマッチや統合異常で生じる。
※めまいは神経システムのいずれの障害でも生じる可能性がある。
・多くの場合、めまいは画像検査では確定診断できない。
・病歴をしっかりと聴取することが、めまいの原因を判断する上で最も重要である。

※めまいの診断をしてはいけないため、知っておいてくださいという話題

①中枢性めまい
めまい以外の症状があり、めまいもかなり激しいというのが中枢性めまいの特徴
・脳の障害のよる中枢性めまいでは、ほぼ間違いなくめまい以外の症状も一緒に生じる。
・中枢性めまいの可能性が示唆される場合は専門機関にて脳梗塞などの重篤な疾患の可能性を排除してから介入する。
※主訴がめまいのみで来院した患者における脳卒中の割合は多くても3%程度。

②末梢性めまい
頑張らないと体のバランスは保てないのが特徴
・内耳障害による末梢性めまいでは、めまい以外の神経症状はないか、聴覚低下のみが発生する。
・中枢性めまいは頑張っても体のバランスを保てないが、末梢性めまいは頑張ればバランスを保つことができることが多い。
・末梢性めまいの眼振の診察にはフレンツェル眼鏡が必要かもしれない。
・末梢性のめまいは色々なアプローチ法が良いとされている。

③頚性めまい
・頚性めまいでは頚部の回旋または伸展によりめまいが生じる。
・頚部の骨、筋、靭帯の異常もしくは椎骨動脈、頚部の神経へのストレスなどが原因と考えられる。
・運動指導者が姿勢改善、筋長改善をすることで良くなるかもしれない。
・中枢性めまい、末梢性のめまいの可能性を完全に排除できた場合はトレーニングに入っても良いが、慎重に対応する必要がある。

めまいへの介入

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良性発作性頭位めまい症(BPPV)の場合は頭位置換法の成功率が非常に高いとされているので、施術ができるセラピストやドクターであれば、頭位置換法を採用することが多い。

前庭訓練をする方
・中枢性、末梢性のめまいではない。
・軽いふらつきがある。
・浮遊感がある。
・地面をしっかり押している感覚がない。

前庭訓練は運動指導者でも十分にできる。
メディカル領域で診るべき患者さんをしっかりと見分け、それ以外の方々に対して、しっかり介入していく必要がある。

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